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Omega Investment株式会社

サイバーセキュリティクラウド (Price Discovery)

Priced up

Profile

 ハッカーからの攻撃を防ぐウェブセキュリティ企業。AIを活用したWebセキュリティを開発。2010年に設立され、WAF(Web Application Firewall)「攻撃遮断くん」を提供する国内トップ企業。

証券コード
東証GRT:4493
時価総額
23,853 百万円
業種
情報・通信

Stock Hunter’s View

クラウド型WAFで国内トップ。AWSお墨付きのセキュリティ企業。

 東京商工リサーチによると、2023年の1年間で上場企業などが公表した個人情報の漏えいや紛失事故の件数は175件、4090万人分にのぼり、いずれも過去最多を更新した。情報セキュリティガバナンスの徹底が求められる中、サイバーセキュリティクラウドの活躍に期待が高まる。

 主力製品の「攻撃遮断くん」は外部からのサイバー攻撃を検知・遮断し、サーバーやサイトを情報漏洩やサービス停止から守るセキュリティサービス。ディープラーニングを用いた攻撃検知AIエンジンで、一般的な攻撃はもとより、未知の攻撃や誤検知の発見を高速に行うという特徴があり、クラウド型WAF市場の国内シェア1位を誇る。

 東京市場では先のAWSの国内クラウドインフラ投資計画を受けて関連株が一斉高となったが、長年AWSの開発プラットフォームでサービスを提供してきた実績があり、国内唯一のAWS WAF Ready Programのローンチパートナーに認定されている同社を“本命”とする見方も多い。

 業績は好調で、昨年11月開示の2023年12月期第3四半期(1〜9月)決算は、営業利益4億6800万円(前年同期比81.4%増)と大幅増益を記録。為替が円安で推移したこともあり、通期の業績予想を上方修正した。同時にMSS(マネージドセキュリティサービス)領域への進出を明らかにしており、2月14日の本決算発表で示される24年12月期計画が注目される。

 

Investor’s View

WAF市場で安定的に成長する企業だが、株価はフェアバリューであろう。

 IPOから4年経過しバリュエーションも落ち着いてきた。株式はPER50倍、PBR14程度で取引されている。ROEは約20%、売上は+ 10%内外で成長が持続。利益率は、GPM70%、EBITマージン15%-17%で安定的。ROEは約20%で推移している。

 当社のCF創出能力の高さに驚きはないだろう。キャッシュは急速に積み上がってきており、2023年12月末で総資産の64%を占める。いまのところ、大きな投資計画や積極的な株主還元のアイデアはみられず、高いCF創出能力はROEを下押しする。DCFによるフェアバリューは1500円程度。PBR調整したROEも2%と、株式は利回りでも割高。

 国内WAF市場は存外大きなものではなく、市場は安定的に成長するが指数関数的な拡大は予測されていない。当社は売上げで30億円程度と規模は小さく、二桁代でトップラインが成長していくとしても、すでに高いマルチプルがさらに拡大することはないのではないかと感じられる。

国内WAF市場規模

(出所)会社資料