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Omega Investment株式会社

カイオム・バイオサイエンス (In-Depth Note)

株価(7/19)295円PER(21/12予)– 倍
52週高値/安値386/180 円PBR(20/12実)3.78 倍
1日売買代金(22日平均)701 百万円ROE(20/12実)-45.60%
時価総額118 億円予想配当利回り(21/12)– %
発行済株式数40.291 百万株自己資本比率(21/3)87.30%
上場市場マザーズ外国人持株比率2.90%
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4583ChiomeCN210719JN

抗体創薬開発でアンメットメディカルニーズに応えるバイオベンチャー

注目点

独自の抗体創薬開発でアンメットニーズに応えるバイオベンチャー企業。11品目のパイプラインを抱え、うち1件が臨床段階に。ファーストインクラス**の創薬を目指し、創薬事業が着実に進行中。

**ファーストインクラス:画期的医薬品。特に新規性・有用性が高く、化学構造も従来の医薬品と骨格から異なり、従来の治療体系を大幅に変えるような独創的医薬品のこと

サマリー

  • 理化学研究所の研究開発成果を元に、独自の抗体ライブラリーADLib®︎を擁し、抗体医薬品の開発を目的に創業したバイオベンチャー企業。抗体医薬品は、特定の細胞や組織を認識して活性を示すため、高い治療効果や副作用の軽減が期待される医薬品で、医薬品のメインストリームとして今後大きな成長が期待されている。2011年、東証マザーズ上場。2017年に事業の方向性の転換を行い、創薬事業に経営の重点をシフトした。
  • 現在の事業内容は、以下の二つ。

創薬事業:アンメットニーズ*の高い疾患領域における抗体創薬の自社開発または共同開発を行い、その成果物である抗体に関する特許権等の知財権を製薬企業等に実施許諾し、契約一時金、マイルストーンおよびロイヤルティ等の獲得をめざす事業。同社の今後の成長の柱。

創薬支援事業:製薬企業、診断薬企業および大学等の研究機関で実施される創薬研究を支援することで、サービス料等の収入を獲得する事業。主として国内製薬大手企業に対して保有する抗体創薬技術プラットフォームを活用した抗体作製・抗体エンジニアリングおよびタンパク質調整を提供する。安定的な収益が期待される高付加価値事業。

  • 創薬事業においては現在11件がパイプラインにあり、2件の導出品が前臨床の段階に。また、自社パイプラインは臨床試験が1件、前臨床試験が3件、創薬研究段階にある化合物が5件となっている。
  • 創薬支援事業では、従来からの主要顧客である中外製薬に加えて協和キリン、小野薬品工業などへ取引先を拡大。直近3年間の売上高成長率は34%となっている。また、新型コロナウイルスに対する抗体作製受託案件も実施中。
  • 2020/12期は、売上高 4.8億円、研究開発費 11.5億円で、営業損失は 12.8億円、当期純損失は 12.9億円となった。新株予約権によるファイナンスにより19.4億円を調達し、20/12月末の現預金残高は 26.8億円。創薬事業は、新たに1件の導出が決定した他、自社開発のCBA-1205が第1相臨床試験を開始する等、各パイプラインとも順調に進捗。創薬支援事業も既存顧客との取引増加に加えて、新規顧客の開拓が進行中。

◇創薬系バイオベンチャー投資上の着眼点は以下の4点と考えられる。
1.十分なパイプラインとその研究開発体制を有しているか。また、それらの導出先を確実に確保できるか。
2.創薬に必要な長期間の開発を可能にするファイナンス・ケイパビリティ。
3.長期に亘りかつリスクの高い医薬品開発において、その進捗状況等について、透明性の高い情報開示体制が確立されているか。
4.これらを遂行していくために必要な堅固で信頼性の高い経営体制が構築されているか。

*アンメットニーズ:現状では有効な薬剤やが満足すべき治療法が見つかっていない疾病等にないする医療上の未充足ニーズのこと

Interview:研究本部長 兼 事業開発部長  山下順範 Ph.D.

目次

サマリー1
主要財務データ2
医薬品市場のトレンド3
事業概要4
 創薬事業5
 創薬支援事業8
研究開発投資とファイナンスの動向8
創薬系バイオベンチャー投資上の着眼点10
決算動向
 2020/12期決算実績11
 2021/12期1Q決算実績12
株価動向12
財務データ14
会社概要
 企業概要・沿革15
 マネージメント・大株主の状況16

主要財務データ

決算期 (単位:百万円)2015/122016/122017/122018/122019/122020/12
売上高
 創薬事業293592293
 創薬支援事業417477200210417477
売上高合計280252259212447480
売上原価・販管費1,5491,2941,1471,7511,8491,764
 研究開発費8286265921,2301,2991,156
 その他721667555521550607
営業損失(1,269)(1,042)(887)(1,539)(1,401)(1,283)
経常損失(1,253)(1,047)(883)(1,533)(1,410)(1,291)
当期純損失(1,282)(1,491)(882)(1,533)(1,403)(1,293)
流動資産4,2734,6814,1962,6092,5613,248
 現預金及び有価証券4,1004,5534,0272,3282,1052,686
資産合計4,9184,7894,4192,8312,8083,494
純資産合計4,5644,5654,2172,6762,6213,109
自己資本比率(%)92.294.594.693.592.688.2
営業活動によるキャッシュ・フロー(1,537)(969)(867)(1,688)(1,537)(1,360)
投資活動によるキャッシュ・フロー(26)1,988(137)(26)(3)
財務活動によるキャッシュ・フロー1,3411,433478(10)1,3411,944
現金および現金同等物の増減額(222)2,452(525)(1,698)(222)580
注)営業活動によるキャッシュ・フロー:製剤開発等を中心とした研究開発費や販管費等の支出
  財務活動によるキャッシュ・フロー:新株予約権行使に伴う株式発行による収入
出所:同社資料より Omega Investment 作成

医薬品市場のトレンド

世界の医薬品市場は年間130兆円の巨大産業であり、日本だけで見ても年間10兆円規模となっている。新薬の開発には10年単位の期間を要し、開発費用が1,000億円を超えることも稀ではない。また、その開発においては、20世紀後半以降、従来の低分子化合物による医薬品に替わって、バイオテクノロジーを利用したバイオ医薬品が登場。遺伝子組み換えタンパク等、生体分子を応用したバイオ医薬品は今後、高い成長が見込まれている。今回の新型コロナウイルス対応のワクチン開発においても、ファイザー/ビオンテック製及びモデルナ製にはmRNA技術、アストラゼネカ製ではウイルスベクターといったバイオ医薬品の技術が使われている。

特に、近年では大型の医薬品(ブロックバスター)のうち多くが抗体医薬品で占められれている。

No.製品名会社名主な適応疾患モダリティ売上高 (百万円ドル)
1HumiraAbbVie, エーザイ関節リウマチ抗体20,389
2KeytrudaMerck & Co.がん抗体14,380
3EyleaRegeneron, Bayer, 参天加齢黄斑変性蛋白質8,360
4StelaraJohnson & Johanson (J&J)乾癬抗体7,975
5OpdivoBristol Myers Squibb, 小野がん抗体7,888
6EnbrelAmgen, Pfizer, 武田関節リウマチ蛋白質6,346
7TrulicityEli Lilly糖尿病ペプチド5,377
8AvastinRocheがん抗体5,321
9OcrevusRoche多発性硬化症抗体4,612
10RemicadeJ&J, Merck & Co., 田辺三菱関節リウマチ抗体4,511
出所:同社資料等より Omega Investment 作成

 抗体医薬品と従来の低分子医薬品の比較は下表。抗体医薬品は個々の患者特有の病気に効率よく効果を発揮すると共に副作用が少ない等多くのメリットがある。一方で、開発に多額のコストが掛かり、その費用を回収するために医薬品の価格が高くなり、治療費用が高額になるという問題も生じている。

抗体医薬品と低分子医薬品の主な違い

 

抗体医薬品

低分子医薬品

副作用

正常細胞・組織と疾患細胞・組織とのターゲット特異性の違いを利用しているので、正常細胞・組織を傷つけにくく副作用が少ない

安全な容量で十分な効果を発揮できれば副作用は少ない

効果

疾患のメカニズムや原因物質を根本的に攻撃することで、根本的治療を狙っている

分子標的薬は疾患のメカニズムや原因物質を根本的に攻撃することで、根本的治療を狙っている

対症療法(痛みを取るなど)で使用される場合も少なくない

投与方法

原則、注射・点滴剤

原則、通院

注射、経口、経皮等

自宅での服用が可能

持続性

血中半減期が長い

=週に1回、月に1回といった投与間隔が可能

比較的短い

=1日 2-3回、毎日服用

ターゲット特異性

高い(抗体の基本コンセプト)

比較的低い

製造方法

微生物、動物細胞の培養

化学合成、微生物の培養

出所:同社資料より Omega Investment 作成

事業概要

 同社は、“医療のアンメットニーズに創薬の光を”をミッションに掲げ、同社独自の「ADLib®︎システム」を始めとする複数の抗体作製技術、タンパクや抗体エンジニアリングに関する技術やノウハウ、加えて充実した設備などの技術プラットフォーム等を統合的に運用し、スピーディーかつ高精度に抗体医薬品を創出している。

 同社の事業領域は以下の通り。メガファーマ(大手の医薬品メーカー)と異なり、バイオベンチャー特有の事業モデルを採っており、同社の場合は得意とする抗体の研究・開発から前臨床までにフォーカス。その後、他の医薬品メーカーに導出し、契約一時金、マイルストーンやロイヤルティ収入を得る。特に、創薬事業に力を入れてきており、直近では、初期臨床開発まで手掛けるようになってきている。

医薬品開発における同社の事業領域

出所:同社資料

同社の事業を支えるコア・コンピタンス

出所:同社資料

 抗体医薬品は、生体が有する免疫システムである細菌やウイルスの持つタンパク質を異物(抗原)として認識し、その異物に反応するタンパク質(=抗体)を作って異物を攻撃・排除する仕組み(抗原抗体反応)を生かした医薬品である。同社は、独自開発したADLib®︎ (Autonomously Diversifying Library)システムを始めとした複数の抗体作製技術を有している。オリジナルのADLib®︎システムは、トリ免疫細胞を用いたモノクローナル抗体作製システムであるが、トリ抗体遺伝子をヒト抗体遺伝子に置き換えたヒトADLib®︎システムも開発。ヒトADLib®️システムは、生体(動物)を使わずに試験管内の培養細胞でヒト抗体を作製する方法であり、(1) 短時間でヒト抗体が取得できる、(2) 遺伝子の自律的多様化という特徴を活用し、抗体の高親和性化まで連続でできる、(3) 動物個体の免疫法と違い、免疫寛容の影響を受けない、など他の抗体作製技術にはないユニークな特長を有している。

 同社は研究員の半数以上が博士号を有しており、その研究開発力を活かし、抗体作製技術に加え、上図に示されるタンパク質調整、抗体エンジニアリングといった技術プラットフォームを構築している。これらの技術を統合的に駆使することによって、治療標的に対する最適な治療用抗体の創製に取り組むことが可能となっている。

基盤技術に係る主要特許*

関連

発明の名称

出願人

登録状況

ADLib®︎システム

基盤特許

体細胞相同組換えの促進方法及び特異的抗体の作製方法

(国)理化学研究所、同社

日本、米国、欧州、中国で成立

体細胞相同組換えの誘発

(国)理化学研究所、同社

日本、米国、欧州、中国で成立

ヒトADLib®︎システム

ヒト抗体を産生する細胞

同社

日本、米国、欧州、中国で出願中

* 上記以外に、リード抗体に係る主要特許5件
出所:同社有価証券報告書

このような技術を基礎として、同社は「創薬事業」と「創薬支援事業」を行っている。創薬事業は、開発に成功し最終的に医薬品が上市されることになると多大な収益が入ることが期待されるが、長い期間に亘る開発が必要で、また途中で開発を断念するリスクも伴う。一方、創薬支援事業は創薬事業のような将来的な大きな収益は期待できないが、足元のキャッシュフローを着実に稼ぐことが出来る。創薬ベンチャーは、多額の研究開発費を賄うために定期的なファイナンスも必須とするが、同社は両事業を組み合わせることで、短期と中長期とのキャッシュフローの補完をしている。

創薬事業

 アンメットニーズの高い疾患領域における抗体創薬の自社開発または共同開発を行い、その成果物である抗体に関する特許権等の知財権を製薬企業等に実施許諾し、契約一時金、マイルストーンおよびロイヤルティ等の獲得をめざす事業。2017年にそれまでのADLib®︎システムの技術導出に依存した事業モデルから、より創薬開発に注力する事業モデルに転換した。現在の同社のパイプラインは次頁以降を参照。

創薬事業パイプライン

出所:同社資料

Interview:開発本部長 兼 臨床開発部長  田岡照世

導出品

ADCT-701(ヒト化抗DLK-1モノクローナル抗体の薬物複合体)

標的分子

DLK-1

特徴

DLK-1を治療標的としたがん治療用抗体LIV-1205とPBD*1の抗体薬物複合体(ADC)     *1Pyrrolobenzodiazepine:抗腫瘍特性を有する薬物

想定適応疾患

神経芽細胞腫、肝細胞がん、小細胞肺がん等

知財

ヒト化抗DLK-1抗体:日本・米国・欧州・中国他で特許成立

進捗

2017年9月にADC Therapeutics社(スイス)に導出。同社で開発番号ADCT-701として、臨床試験に向けて開発中。現在、IND*2申請に向けて準備中

*2IND申請:Investigational New Drug、米国における臨床試験の申請

なお、ADC Therapeutics 社との契約においては、PBDによるADC開発用途に限定してライセンスを許諾。PBDを除くADCの開発権等は同社が保有し、CBA-1205を含む抗DLK-1抗体の戦略的開発の柔軟性を確保している。

LIV-2008/2008b(ヒト化抗TROP-2モノクローナル抗体)

標的分子

TROP-2

想定適応疾患

乳がん(TNBC)、大腸がん、膵がん、前立腺がん等

期待

TROP-2は正常組織に比べ、乳がん、大腸がんのほか、膵がん、前立腺がん、肺がん等の複数の固形がんにおいて発現が増大しており、がんの悪性度に関連していることが報告されている分子

知財

日本・米国・欧州・中国他で特許成立

進捗

2021年1月、Shanghai Henlius Biotech社とライセンス契約を締結。中国、台湾、香港およびマカオにおける開発、製造権および販売権をサブライセンス付きで許諾。全世界における権利についてはオプション権を付与

Shanghai Henlius Biotech社とのライセンス契約締結による経済的な条件は、契約一時金 1百万USドル。さらに、オプション権を行使して全世界での開発、製造および販売を行う場合、オプション行使時の一時金と開発および販売の進捗に応じたマイルストーンの総額は最大約122.5百万USドル。その他、本医薬品が上市された場合には販売額に応じた一定料率のロイヤルティ収入を受領するとしている。

自社パイプライン

☆CBA-1205(ADCC活性増強型 ヒト化抗DLK-1モノクローナル抗体)

ファーストインクラス

標的分子

DLK-1

特徴

肝細胞がん等に特有のDLK-1というタンパク質を見分けて攻撃するがん治療用抗体

ADCC活性

糖鎖改変技術:GlymaxX(ProBioGen)

想定適応疾患

難治性の癌腫である肝細胞がん、肺がん等

期待

DLK-1は幹細胞や前駆細胞のような未熟な細胞の増殖・分化を制御し、これまでに肝臓がんをはじめとする複数のがん細胞表面においても発現し、その増殖に関与していることが明らかとなった新しいがん治療の標的になる可能性がある分子。競合品のないファーストインクラス候補抗体

知財

日本・米国・欧州・中国他で特許成立

進捗

2020年7月より国立がん研究センターで投与開始し、第1相臨床試験前半パートが順調に進捗。2021年後半に、後半パートを開始予定

☆CBA-1535(ヒト化抗5T4・抗CD3二重特異性抗体)

標的分子

5T4xCD3x5T4

経緯

3つの分子を認識するTribody技術を用いて創製したがん治療用抗体

想定適応疾患

悪性中皮腫、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)等

期待

臨床標的としての安全性が確認されている既知(公知)のがん抗原5T4と免疫細胞であるT細胞上のタンパク質CD3を標的とする多重特異性抗体。T細胞の増殖と活性化を誘導して強力な細胞傷害活性を発揮する(T Cell engager抗体)。Tribodyとしては初めての臨床開発品目であり、難治性がんに対する薬効が期待される

知財

日本・英国・米国で特許成立。欧州・中国他で特許出願中

 治験薬製造を委託するCMO*であるCelonic社(スイス)に技術移管し原薬の試験製造。2021年以降に英国での臨床試験許認可を見込んでいたが、英国・欧州における新型コロナウイルス感染拡大により、国内での臨床治験の実施も検討中。

BMAA(ヒト化抗セマフォリン3Aモノクローナル抗体)

ファーストインクラス

標的分子

SEMA3A

経緯

同社独自の抗体作製技術ADLib®︎システムで取得した抗セマフォリン3A抗体をヒト化した抗体。横浜市立大学五嶋良郎教授との共同研究により選択性と機能阻害活性を兼ね備えた抗体として確立

適応想定疾患

糖尿病黄斑浮腫(DME)

期待

DMEに対して唯一使われている抗血管新生薬(抗VEGF薬:アイリーア、 ルセンティス)よりも早い段階でDMEの発症を抑える薬剤

知財

日本・米国・欧州で特許成立

進捗

2018年3月より、SemaThera社においてオプション契約に基づく評価を実施。オプション権の行使判断にはまだ時間を要することが示されたため、SemaThera社との契約を終了し、同社独自で研究開発を継続へ

* CMO:Contract Manufacturing Organization, 医薬品受託製造機関。製薬会社から医薬品の製造を受託する企業のこと

☆ PCDC:Target-Xに対する抗体薬物複合体(ADC)用抗体

ファーストインクラス

 ADC抗体として新規にパイプラインに。Target-X(標準治療耐性のがん種を含む幅広い 固形がんで発現。肺、結腸直腸、膵臓、乳、卵巣がんなど)に対して、抗Target-Xヒト化抗体として、幅広い有効域及び安全域が期待されている。特許出願済みで、ADC用途を中心に導出活動を開始している。

 自社開発のパイプラインとしては、上記4件に加えて、創薬プロジェクト5件が開発・導出候補品の創出に向けた活動を展開している。

創薬支援事業

 創薬支援事業は、製薬企業、診断薬企業および大学等の研究機関で実施される創薬研究を支援することで、サービス料等の収入を獲得する事業。主として国内製薬大手企業に対して、同社の保有する抗体創薬技術プラットフォームを活用した抗体作製・抗体エンジニアリングおよびタンパク質調製を提供する “高付加価値型受託研究ビジネス”であり、安定的な収益の獲得が可能。具体的な収益への貢献が不安定かつ実現に時間を要する創薬事業を収益面で補完する(東証マザーズの上場廃止規定=売上高1億円未満をクリアするのにも有効)。また、受託研究取引は将来的に創薬事業の取引拡大に寄与することも期待される。

 製薬企業では中外製薬を主要な顧客としてきたが、近年では取引先を積極的に開拓。売上高も19/12期、20/12期は4億円を超え、同社の売上高の9割以上を占める収益の柱となっている。

創薬支援事業における主要な取引先

契約締結年月

中外製薬株式会社

2011年6月

Chugai Pharmabody Research Pte. Ltd

2012年8月

田辺三菱製薬

TANABE RESEARCH Laboratories U.S.A., Inc.

2016年12月

小野薬品工業株式会社

2018年10月

協和キリン株式会社

2019年7月

出所:同社資料より Omega Investment 作成

 また、直近ではMologic Ltd.(英国)と診断薬用抗体作製に関する共同研究契約を締結。Mologic社はラテラルフロー法および迅速な診断方法、製品、サービス開発分野のリーディングカンパニーで、迅速かつ信頼性の高い診断法を提供している。同社はADLib®︎システムを用いて複数の感染症等の抗原に対する抗体を作製し、Mologic社と共同で診断薬候補として評価を実施。 本契約に伴い同社はMologic社から研究費を受領する。また、診断薬によって収益が得られた場合には、その一部をロイヤルティとして受領する契約となっている。

研究開発投資とファイナンスの動向

 長期に亘って多額の研究開発資金を必要とする創薬ベンチャー企業において、安定的なファイナンスを確保することは、事業の成功と存続を図る意味で極めて重要である。同社では、2017年に創薬事業に軸足を移す経営判断を行っており、同事業を積極的に進めていくためにも、資金調達はより一層重要な経営課題となっている。  同社では、2016年9月、2019年1月および2020年6月に、新株予約権の発行による第三者割当での資金調達を実施した。一般的な公募増資や第三者割当による新株の発行は、同社が必要とする規模の資金調達を行うと希薄化が一時に引き起こされるため株価に対する影響が大きい。また借入による資金調達は負債比率の上昇により財務の健全性が損なわれることになる。他の資金調達手段も考えられるが(MSCB等)、既存株主への影響も考慮した機動的なファイナンスと言えよう。

現預金残高、研究開発費、財務活動によるキャッシュフローの推移

出所:同社資料より Omega Investment 作成

 しかしながら、結果的に新株発行を伴うことにより毎回20%前後の希薄化となっており、既存の株主への負担は大きい。ここ数年間の株価のダウントレンドにも影響を及ぼしているといえるだろう(P13、チャート参照)。今後も必要な資金調達を確保するために、パイプラインの着実な研究成果を出すことにより、市場からの評価=株価を維持していくことが重要である。

新株予約権の発行による資金調達の内容

 

13回新株予約権

14回新株予約権

17回新株予約権

割当日

2016年9月15日

2019年1月8日

2020年6月12日

発行新株予約権数

5,567個

6,428個

70,000個

行使した新株予約権の数

4,220個(償却した新株予約権の数:1,347個、2018年9月)

6,428個

70,000個

発行価額

新株予約権1個当たり 4,514円(総額 25,129,438円)

新株予約権1個当たり 709円

(総額 4,557,452円)

新株予約権1個当たり 101円

(総額 7,070,000円)

当該発行による潜在株式数

5,567,000株

6,428,000株

7,000,000株

最大希薄化率

24.81%

24.01%

21.04%

割当先

メリルリンチ日本証券

メリルリンチ日本証券

SMBC日興証券

資金調達の額(予定)

2,894,402,438円

(差引手取概算額)

1,482,281,452円

(差引手取概算額)

2,414,070,000円

(差引手取概算額)

資金調達の額(実績)

1,777百万円

1,336百万円

1,941百万円

調達資金の具体的使途

(金額;時期)

臨床試験準備および初期臨床試験の実施

1,300百万円;2017/1〜19/12

新がん治療用抗体(開発コード:Tb535H)のための研究開発資金1,200百万円;2019/4〜21/12

新規ADC抗体の開発のための薬効薬理試験費用、がん・感染症等の創薬プロジェクトに関する研究費1,300百万円;2020/7〜22/12

新規パイプラインの創製および導入

300百万円;2016/12〜18/12

新規治療用抗体創製に向けた基礎研究開発資金

282百万円;2019/1〜20/12

多重特異性抗体作製技術(Tribody)を用いた新規パイプラインの創製

250百万円;2020/7〜22/6

高度な技術やシーズを有する企業への出資、M&A

1,294百万円;2016/10〜18/12

 

新規抗体作製技術及び創薬パイプラインの獲得

400百万円;2021/1〜22/12

出所:同社資料より Omega Investment 作成

創薬系バイオベンチャー投資上の着眼点

1)有望なパイプライン

 創薬系バイオベンチャーは、他の企業とは大きく異なる事業モデルをとっており、投資に際しては独自の視点からの精査が必要である。同社では短期的な収益を創薬支援事業で稼ぐ一方で、創薬事業に事業の軸足を移してきている。通常、創薬ベンチャーは独自の技術と創薬候補の化合物を有し、その研究・開発を前臨床あるいは臨床試験で初期の薬効が見えるまでの開発を行い、その先の大規模な治験は大手をはじめとした製薬企業に導出する。様々な調査*等によると、Phase Iに到達した創薬候補が最終的に上市される確率は10%前後と見られており、裏返せば最低でも10程度のパイプラインを常に確保しておく必要がある。

 同社では、現在、既に導出済みが2件。自社パイプラインで、臨床、前臨床試験中4件に加えて更に5件が探索研究中であり、ラインアップとしては確保していると言えよう。また、2017年9月にLIV-1205を導出。2021年1月にはLIV-2008/2008bも導出に成功しており、パイプラインの収益化にも結果を出しつつあるといえる。

*調査:’Clinical Development Success Rates 2006-2015’ Amplion, Biomedtracker, BIO 2016、等

創薬事業の(一般的な)収益イメージ

出所:同社資料

2)ファイナンス・ケイパビリティ

 前のチャプタで記した様に、創薬事業を続けていくためには同社の場合、毎年10億円規模の研究開発費が必要で、そのファイナンスが課題である。ここ数年は新株予約権の発行による機動的な資金調達を行ってきたが、この3回の新株発行で、既存の株主のダイリューションは44%に及んでいる。今後の資金調達に際しても、現状の100億円程度の時価総額で10〜20億円の新株発行を伴うファイナンスを行うと更なる希薄化の懸念が生じる。それを避けるためにも、相殺するだけの株価の上昇が求められよう。

3)透明性に配慮した情報開示体制

 繰り返しになるが、創薬ビジネスは成功すれば大きなリターンが期待できるが、その分リスクも非常に高い。長い先の回収を夢見て、投資を続けることになる。また、他のテクノロジー企業と比較しても、その専門性から素人が細部にわたって理解するのは容易ではない。前臨床試験での結果は必ずしもヒトでの成功を意味しないし、情報公開の際にチャンピオンデータ(最も良い結果)だけが公表されることもある。十分な配慮をせずに、過度に楽観的な見通しや過剰な将来市場への期待を企業側が示すことは、中長期的に見て、ベンチャー、投資家双方にとってマイナスとなろう。

 同社は前経営陣の下で情報開示が十分でなかったとの反省の上に立ち、新経営体制で

は、正確かつ透明性の高い情報の公開に努めている。社内コンプライアンス体制、リスク管理体制を見直すとともに、IR面においても、小林社長は動画での情報発信等、情報開示に前向きな姿勢がうかがわれる。透明性の高い情報発信により、より実態に即した株主価値が形成されることを期待したい。

4)堅固で信頼性の高いマネージメントチーム

 ハイリスク・ハイリターンかつ極度に専門性の高い創薬ベンチャーの経営には、非常に高度な経営手腕が求められる。同社の現在のマネジメントチームを見てみると、取締役、監査役の全員が医薬品業界でのトップ企業やアカデミア等の研究開発、経営部門で長い経験を積んでいることが判る。また小林社長は海外駐在の経験もあり、今後、海外企業との提携等の事業機会創出の際にも、プラスと働くだろう。現状、経営陣は堅固で高い信頼性という基準を満たしていると言っていいだろう。

決算動向

1)2020/12期決算実績〜7.4%増収、営業損失は1.2億円縮小

 同社の2020/12期通期決算実績は、売上高 480百万円(前期比 7.4%増)、営業損失 1,283百万円(前期は 1,401百万円の営業損失)、経常損失 1,291百万円(前期は 1,410百万円の経常損失)、当期純損失 1,293百万円(前期は 1,403百万円の当期純損失)となった。

 売上高において、創薬事業は前期にADCT-701のマイルストーン収入とBMAA評価期間のオプション料を計上していたのがなくなったため、29百万円→3百万円と大きく減少。一方、創薬支援事業は研究受託取引が拡大し前期比 59百万円増加、477百万円となり、売上高全体の99%以上を占めている。研究開発費は 1,156百万円。CBA-1205製剤費用が前期より減少したため、142百万円のマイナスとなった。

 現預金の20/12期末残高は 2,686百万円で、19/12期末比 580百万円増加した。営業キャッシュ・フローは1,360百万円のマイナスであったが、新株予約権行使に伴う株式発行による収入で財務活動によるキャッシュ・フローが 1,944百万円のプラスとなったことに因る。

a)創薬事業(パイプラインはP5の図を参照)

  • がん治療用抗体CBA-1205の第1相臨床試験が20年7月より開始
  • CBA-1535臨床開発に向け治験薬製造のプロセスが開始。日英米で特許が成立
  • ADCT社とライセンス契約変更で合意。LIV-1205を含むDLK-1抗体の開発に関して、ADC社の権利をPBDによるADC開発用途のみに限定し、それ以外のADC開発・ライセンス権等を同社で確保。DLK-1抗体の戦略的開発の自由度を拡大

b)創薬支援事業

  • 売上高は主要顧客との取引増加により前期比 14.4%増加

収益動向

決算期売上高
(百万円)    
前期比
(%)
営業利益
(百万円)     
前期比
(%)
経常利益
(百万円)    
前期比
(%)
当期利益 
(百万円)    
前期比
(%)
EPS
(円)
DPS
(円)
2017/122593.0-887-883-882-33.480.00
2018/12212-18.1-1,539-1,533-1,533-57.260.00
2019/12447110.3-1,401-1,410-1,403-44.610.00
2020/124807.4-1,283-1,291-1,293-39.060.00
2021/12(会予)        0.00
2020/12 1Q9042.3-426-424-425-12.78
2021/12 1Q246171.3-155-149-160-4.00
※同社では、創薬事業における合理的な業績予想の算定が困難として、21/12期の業績予想については、創薬支援事業の売上高 530万円のみを開示している。
  • ADLib®︎関連で、製薬、診断薬企業からの新規標的やCOVID-19に対する抗体作製を受託。その他、新たな取引等を開拓中

c)技術

  • ヒトADLib®システムの日本特許が成立

 21/12期通期見通しについて、創薬事業の各パイプラインは第1相臨床試験や臨床開発に向けた準備が順調に進むと予想している。一方、創薬支援事業は引続き顧客ベースの拡大と既存顧客からの収益増大を図ることにより、売上高 530百万円、前期比 11%増を見込んでいる。

2)2021/12期1Q決算実績〜171.3増収、営業損失は2.7億円縮小

 同社の2021/12期1Q決算実績は、売上高 246百万円(前年同期比 171.1%増)、営業損失 155百万円(前年同期は426百万円の営業損失)、経常損失 149百万円(前年同期は 424百万円の経常損失)、四半期純損失 160百万円(前年同期は 425百万円の四半期純損失)となった。

 売上高において、創薬事業がLIV-2008/2008bのライセンス契約一時金を計上し、103百万円の売上(前期は 0百万円)に。創薬支援事業は143百万円、既存顧客との安定的な取引により拡大し53百万円の増収となった。研究開発費は 216百万円。CBA-1205製剤費用が前期より減少したため、126百万円のマイナスとなっている。

 1Q中のトピックとしては、以下があげられる。

a)創薬事業

  • 自社パイプラインのCBA-1205の第1相臨床試験前半パートが順調に進捗。21年後半に、後半パートの開始を目指す
  • LIV-2008/LIV-2008bをShanghai Henlius Biotech, Inc. に導出(21年1月、ライセンス契約)

b)創薬支援事業

  • 主要顧客との取引増加により、前期比 59%増加
  • Mologic Ltd.(英国)と診断薬用抗体作製に関する共同研究契約を締結

株価動向

 既述の通り、創薬系バイオベンチャーは短期の収益が限られ、赤字が長期間続くため、通常の財務分析によるヴァリュエーションは不可能である。また、DCF等による企業価値の評価も、将来医薬品を上市した際の売上規模、かつ上市するまでの不確定要素を鑑みると困難と言える。パイプラインの進捗状況と継続的なファイナンスの動向を精査した上で、総合的に判断するしかないであろう。

 同社の株価は2014年の大きな調整の後、下降傾向を辿ってきた。同社では2017年に新経営体制に移行し、創薬事業に経営の軸足をシフト。同事業に積極的に経営資源を投入し、創薬に必要なファイナンスを実現してきている。その間、パイプラインの進捗も進み、導出先も2件契約する等、創薬事業は順調に進んでいるといえよう。

 今後の注目すべきイベントの一つとして、自社パイプラインで開発を進めているCBA-1205(ヒト化抗DLK-1モノクローナル抗体)の進捗があげられる。同社が独自に第1相臨床試験を実施しており、当初計画比前倒しで進行中で、同社の研究開発能力の高さを証明しているといえよう。CBA-1205はファーストインクラスの難治性がん治療抗体であり、想定適応疾患としている肝臓がんは世界のがん関連死亡原因の第2位で大きな市場性が期待される。 2020年7月に国立がん研究センターと治験の契約締結を発表した際には、株価も大きく反応したが、2021年後半には第1相臨床試験の後半パートに移行する予定である。今後、さらに治験が進み初期薬効の兆候が確認されるような場合には、株価により大きなインパクトとなる可能性があるだろう。

株価推移(直近5年間)

対東証マザーズ指数チャート(直近3年間)

財務データ

2012/32013/32014/32014/122015/122016/122017/122018/122019/122020/12
[損益計算書]
売上高633324435278280252260213448481
売上原価2131191748913813885102163236
売上総利益420205261189142114174111285245
販売費及び一般管理費4276189701,0541,4121,1571,0621,6501,6871,529
 研究開発費1783094435758286275921,2301,2991,157
営業損失-7-413-709-866-1,270-1,042-888-1,539-1,402-1,284
営業外収益212022087555
営業外費用371317204122 1413
経常損失-43-425-706-883-1,254-1,047-884-1,534-1,410-1,292
特別利益    365391
特別損失  372304602   
税引前当期純損失-43-425-743-886-1,281-1,501-880-1,531-1,401-1,291
法人税等合計221902-102223
当期純損失-44-427-758-863-1,283-1,491-883-1,534-1,404-1,294
[貸借対照表]
流動資産1,0961,0854,5155,7374,2744,6824,1972,6102,5613,249
 現金同等物及び短期性有価証券1,0139894,3505,5764,1004,5534,0272,3292,1062,686
固定資産169212498520645108223221247246
 有形固定資産146117373399436352316117
 投資その他の資産1486737318772200205236239
資産合計1,2661,2975,0136,2574,9194,7894,4192,8312,8083,495
流動負債212238347295238169161113145343
 短期借入金8011121 46504  180
固定負債9211071231175541414142
負債合計220259454418355224202154187385
純資産合計1,0461,0384,5595,8394,5644,5654,2182,6772,6223,110
株主資本合計1,0461,0384,5155,8274,5644,5654,2182,6772,6223,110
 資本金1,0281,2133,3494,4354,4455,1865,4555,4556,1321,388
 資本剰余金1,0181,2033,3394,4254,4355,1765,4455,4456,1222,987
 利益剰余金-1,000-1,427-2,185-3,048-4,344-5,835-6,717-8,251-9,655-1,294
 新株予約権 491317283736282229
負債純資産合計1,2661,2975,0136,2574,9194,7894,4192,8312,8083,495
[キャッシュ・フロー計算書]
営業活動によるキャッシュ・フロー-49-373-552-789-1,245-970-867-1,689-1,537-1,360
 税引前当期純損失-43-425-743-886-1,281-1,501-880-1,531-1,401-1,291
投資活動によるキャッシュ・フロー-4-115-189-619-1,7801,989-137 -26-4
 有価証券の取得  -1,189 -3,812-301-150   
財務活動によるキャッシュ・フロー4194634,1032,1311241,434479-101,3411,944
 株式の発行4653664,2002,152211,461529 1,3461,770
現金及び現金同等物の増減額367-253,361726-2,8182,453-526-1,699-223580
現金及び現金同等物の期首残高6461,0139894,3504,9182,1014,5534,0272,3292,106
現金及び現金同等物の期末残高1,0139894,3505,0762,1014,5534,0272,3292,1062,686
フリーキャッシュフロー-53-488-741-1,408-3,0251,019-1,004-1,689-1,563-1,364

会社概要

企業概要

セグメント別売上

株式会社 カイオム・バイオサイエンス

【本社・技術研究所】
東京都渋谷区本町3-12-1
住友不動産西新宿ビル6号館

https://www.chiome.co.jp

【創薬研究所】
神奈川県川崎市宮前区野川本町2-13-3
帝京大学生物工学研究センター
従業員数:42人(平均臨時雇用人員、14人)

沿革

 年 月    事 項
2005年 2月国立研究開発法人理化学研究所(以下、理研)および財団法人埼玉県中小企業振興公社(現:財団法人埼玉県産業振興公社)との共同研究により開発されたADLib®︎システムの実用化を目的として、東京都文京区にて株式会社カイオム・バイオサイエンス(資本金10,000千円)を設立
2005年 4月理研とADLib︎®️とシステムの実用化を目的として共同研究契約を締結し、研究活動を開始
2005年 5月「世界初の遺伝子組換え促進による画期的な迅速抗体作製技術」としてADLib®︎システムがNature Biotechnology誌に掲載
2005年 7月理研及び国立研究開発法人科学技術振興機構より基盤技術(ADLib®︎システム)の実用化に関する第三者へのサブライセンス権付き独占実施許諾権を取得
2008年 5月研究施設の拡充のため和光理研インキュベーションプラザに研究所を統合移設
2010年 8月国立研究開発法人科学技術振興機構と基盤技術(ADLib®︎システム)の特許に係わる有償譲渡契約を締結
2011年12月東京証券取引所マザーズに株式を上場
2013年12月株式会社リブテックの発行済株式を過半数取得により子会社化
2015年 7月株式会社リブテックを吸収合併
2015年10月株式会社イーベックへの資本参画
2017年 2月株式会社Trans Cromosomicsへ出資
2017年 9月スイスのADC Therapeutics社とLIV-1205のADC開発用途におけるライセンス契約の締結
2018年12月がん治療用候補抗体Tb535H(現、CBA-1535)及び抗体改変技術Tribodyの譲受契約締結
2021年 1月Shanghai Henlius Biotech社(本社、上海)と癌治療用抗体LIV-2008およびLIV-2008bの中華圏における開発、製造および販売に関するライセンス契約締結

マネージメント(取締役)

代表取締役社長:小林 茂

取締役 経営企画室長:美女平 在彦

協和発酵工業(株)(現・協和キリン(株))、Kyowa Hakko UK Ltd.(現・Kyowa Kirin Ltd.)社長、Kyowa Pharmaceutical, Inc.(現・Kyowa Kirin Pharmaceutical Development, Inc.)社長、同社取締役を経て、現任
(株)産業育成研究所 、ファイザー(株) 、大鵬薬品(株)、同社コーポレートプランニング部ディレクター、経営企画部長、執行役員コーポレート本部長を経て、現任

社外取締役:降矢 朗行

社外取締役:久保田 晴久

第一製薬(株)(現第一三共(株))取締役、(株)第一ラジオアイソトープ(現 富士フィルムRIファーマ(株))代表取締役社長、同 相談役、(株)ペルセウスプロテオミクス代表取締役社長、同 相談役を経て、現任
厚生省(現 厚生労働省)、医薬品機構(現 独立行政法人医薬品医療機器総合機構)、(財)医療機器センター、第一三共(株)常務執行役員、北里第一三共ワクチン(株)(現 第一三共バイオテック)取締役副社長を経て、国立国際医療研究センター臨床研究センター

大株主の状況

氏名又は名称所有株式数発行済株式の総数に対する所有株式数の割合(%)
株式会社SBI証券1,172,4792.96
楽天証券株式会社985,6002.49
太田 邦史962,7002.43
松井証券株式会社813,7002.05
マネックス証券株式会社418,0151.05
飯作 哲男377,0000.95
大和証券株式会社322,3000.81
柴田 武彦273,0000.69
日本証券金融株式会社265,4000.67
山戸 福太郎251,4000.63
5,841,59414.78
注)発行済株式の総数に対する所有株式数の割合(%)は、自己株式を除く
出所:同社有価証券報告書(2020年12月期)