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Omega Investment株式会社

内田洋行 (Investment report – Basic)

株価(8/4)2,047 円予想配当利回り(27/7)3.5 %
52週高値/安値1,916/2,582 円ROE(26/7実)14.6 %
1日出来高(3か月)207.9 千株営業利益率(26/7実)3.6 %
時価総額1,066.4 億円ベータ(5年間)
企業価値698.5 億円発行済株式数 52.096 百万株
PER(27/7予)8.8 倍上場市場 東証グロース
PBR(26/7実)1.2 倍
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公共ICT、民間ICT、環境構築の3本柱が支える利益基盤、株価再評価の局面へ。

投資判断

 内田洋行は、公共ICT、民間ICT、環境構築を3本柱として、学校、自治体、企業の情報基盤と空間づくりを支える企業である。端末や什器の販売にとどまらず、ネットワーク、セキュリティ、運用支援、サポート、空間設計までを一体で提供できる点が強みであり、NEXT GIGA関連の特需一巡後も、顧客基盤とサービス収益が利益基盤を支える構図は変わらない。

現在の株価には、GIGAスクール構想1人1台端末整備更新事業と自治体情報システム標準化対応による短期的な業績拡大が、一時的な利益押し上げにとどまるとの見方が反映されている。しかし、同社の企業価値を判断する際には、端末販売の山谷だけでなく、公共市場と民間市場の双方で、ICT、ネットワーク、セキュリティ、運用支援、サポート、環境構築を組み合わせる事業基盤を評価する必要がある。株価2,075円、予想EPS233.2円、実績BPS1,432円(2025年7月期)、予想ROE14.1%、予想配当72円を前提にすると、予想PERは8.9倍、実績PBRは1.45倍、予想配当利回りは3.5%である。第3四半期末のネットキャッシュを考慮した予想PERは5.9倍、投資有価証券を合わせて控除した予想PERは4. 0倍程度まで低下する。これは、業績のピークアウト警戒感を一定程度割り引いても、中長期投資家にとって非常に魅力的な水準である。

 同社は、第17次中期経営計画のテーマとして人とデータを掲げている。この言葉は、単なるスローガンではない。同社は学校、自治体、オフィス、企業ITの現場に深く入り、顧客の業務、学習、働き方、空間利用、システム運用に関わるデータを扱う位置にある。公共市場では、小中高、大学、自治体に対して、ハードウエアとソフトウエアだけでなく、ネットワーク構築、セキュリティ、運用支援、サポート、人材派遣まで提供する。民間市場では、大企業向けライセンスビジネス、会議室運用システム、中小企業向けERP、オフィス環境構築を組み合わせる。環境構築では、オフィス家具販売と内装をウチダブランドで展開し、学校の教材教具、学校と公共施設向け造作家具でも全国販売網を活かして高い地位を持つ。この組み合わせにより、同社は顧客の設備更新や制度対応だけでなく、その後の運用と改善まで関与できる。

2026年7月期は、第3四半期累計で売上高3,143億円、営業利益159億円、経常利益167億円、親会社株主に帰属する四半期純利益121億円となった。営業利益は通期会社計画154億円を第3四半期時点で上回っている。会社は第3四半期決算時に通期業績予想を売上高4,210億円、営業利益154億円、経常利益163億円、親会社株主に帰属する当期純利益115億円へ修正した。売上高と親会社株主に帰属する当期純利益は引き上げられた一方、営業利益と経常利益は据え置かれた。これは、自治体情報システム標準化対応の一部が翌期以降に延びること、GIGAスクール案件に関連する製品保証引当金を見込むことを踏まえた慎重な計画と整理できる。投資家は、この据え置きを弱さと見るより、会社が各案件の採算、保証負担、案件進捗を保守的に見ていると捉えるべきである。

投資判断は前向きである。理由は三つある。第一に、収益倍率が低い。予想PER8.9倍は、今期予想利益を約9年分で買う水準であり、一般には利益ピークアウト、今後の減益、資本効率の低さ、財務リスクなどへの懸念を反映しやすい。しかし、同社の予想ROEは14.1%と高く、資本効率の低さを理由に低PERを正当化する状況にはない。公共ICTではGIGA端末更新後もネットワーク、セキュリティ、運用支援、サポート需要が残り、民間ICTでは大企業向けライセンス、会議室運用システム、中小企業向けERPが継続的な収益基盤となる。配当利回り3.5%も株主還元面の下支えとなる。したがって、株式市場は短期的な特需剥落リスクを重く見ている一方、中期的に維持される利益基盤と資本効率を十分に織り込んでいない可能性がある。第二に、資産面の下支えが厚い。第3四半期末の現金及び預金379億円から短期借入金36億円を差し引いたネットキャッシュは342億円であり、時価総額1,023億円の33.5%に相当する。さらに投資有価証券215億円を合わせると558億円となり、時価総額の54.5%に達する。第三に、ROEとROICの改善が、単なるBS縮小ではなく、BSを拡大させながら実現されている。売上規模の拡大、販管費の吸収、営業利益額の増加、営業外収益や政策保有株式売却益の寄与が重なり、当期利益率、ROE、ROICが上昇している。これは株価の評価を支える重要な変化である。

一方で、同社株の評価には注意も必要である。売上総利益率は近年、顕著に低下しており、ライセンスビジネスやGIGA端末更新のような粗利率の低い案件の構成比が上がっている。株式の益回りは長年にわたり一貫して低位であり、この観点だけで株式に強い魅力を見出すことは難しい。したがって、投資家は表面上の売上高の伸びだけでなく、端末更新後に残るネットワーク、セキュリティ、運用支援、サポート、教育データ活用の収益化、民間ICTの継続成長、SmartOfficeNavigatorの拡大、政策保有株式の縮減と株主還元の強化を確認すべきである。

PBR、DCF、ROICの3つの評価手法で試算した適正株価の中央値は2,700円程度、レンジは2,220円から3,050円と算出する。PBR法では、予想ROE14.1%、株主資本コスト8.5%、実績BPS1,432円(2025年7月期)を前提に、適正株価は2,220円から2,650円、中心値は2,435円である。DCF法では、2026年7月期会社計画の営業利益154億円を起点に、特需後の正常化を織り込み、WACC6.5%から7.5%、永久成長率0.5%を用いると、適正株価は2,350円から3,050円、中心値は2,700円である。ROIC法では、ROICがWACCを上回る状態が中期的に続くことを前提に、適正株価は2,450円から3,000円、中心値は2,725円である。現在株価2,075円はこのレンジ下限を下回り、中央値に対して約30%のアップサイドがある。以上から、同社株は中長期で意義あるリターンを狙える投資対象と位置付ける。

1. 会社概要と事業ポートフォリオ

 内田洋行は、一般的な業種分類では卸売業に含まれる。しかし、現在の同社を卸売業として理解することは適切ではない。財務上のセグメントは、公共関連事業、オフィス関連事業、情報関連事業の三つである。一方、事業ポートフォリオの変化を説明する際には、会社側が用いるICTと環境構築、民間市場と公共市場という見方が有効である。売上構成はICT系事業が75%、環境構築系事業が25%であり、従業員約3,300名のうち約1,200名がITエンジニアである。この人員構成は、同社の主力事業がシステムインテグレーションに移っていることを示す。

同社の強みは、単一の製品やサービスではなく、顧客接点の深さと提供領域の広さにある。公共市場では、小中高、大学、自治体に対してICT環境を構築する。教育現場では、GIGAスクール構想により1人1台端末が整備された後、NEXT GIGAと呼ばれる次の教育ICT需要が生まれている。NEXT GIGAとは、文部科学省が進めたGIGAスクール構想、すなわち児童生徒1人1台端末と高速大容量の学校ネットワークの整備に続き、端末やネットワークの更新、運用、セキュリティ強化を進める需要を指す。具体的な課題は、ネットワークの安定運用、校務系と学習系の連携、セキュリティ、端末管理、修理、再配備、予備機管理、データ活用、教職員支援などである。同社は、端末販売だけでなく、ネットワーク構築、セキュリティ、運用支援、サポート、人材派遣まで一体で提供しており、学校や教育委員会にとって相談相手の上位に位置している。

自治体向けでは、自治体情報システム標準化対応が大きなテーマである。同社は中規模以下の市区町村を顧客基盤として持ち、今後はデータの流動化が進む中で、学校や教育委員会向けで培った強みを活かし、学校データと自治体システムをつなぎ活用する領域に力を入れている。投資家は、この点を制度対応案件の一時的な需要ではなく、自治体データ、教育データ、住民サービスをつなぐ中期的な事業機会として読むべきである。

民間市場では、ICTと環境構築の両方で強い事業を持つ。民間ICTの主力の一つである大企業向けライセンスビジネスは、事業売上高の約80%を占め、国内シェアトップクラスである。大企業向けネットワークソリューションでは、会議室運用システムで国内シェアトップクラスである。中小企業向けERPでは、食品業、化学品業、建設業、マンション管理業などで強い分野を持つ。これらは、単なる再販売の集合ではなく、顧客の業務環境とIT基盤を把握し、導入後の運用、ライセンス更新、システム拡張、セキュリティ対応につなげる事業である。

環境構築では、民間市場向けにオフィス家具販売と内装をウチダブランドで展開する。オフィスは、単に席を配置する場所から、チームのコミュニケーション、知識共有、創造性、エンゲージメントを支える場に変化している。同社は、家具と内装だけでなく、ICT、会議室運用、座席利用データ、センサー、グループウエアとの連携を組み合わせ、SmartOfficeNavigatorを展開している。これは、働き方変革への対応を、オフィス環境構築とICTの融合として示す重要な事例である。

公共市場の環境構築では、学校の教材教具と学校、公共施設向け造作家具が主力である。全国の販売網を活かし、それぞれがシェアトップクラスの地位を持つ。学校や公共施設の新築、改修、長寿命化は、単独の家具需要にとどまらず、ICT環境、学習空間、図書館、職員室、特別教室、地域施設の使い方と関わる。公共ICTと公共環境構築の両方を持つことは、案件大型化と顧客接点の継続に寄与する。

(出所)会社資料

2. 過去最高益更新と特需後の利益水準をどう見るか

2025年7月期は、売上高3,370億円、売上総利益523億円、販管費402億円、営業利益121億円、経常利益131億円、親会社株主に帰属する当期純利益98億円であった。売上高は前期比21.3%増、営業利益は同30.3%増、親会社株主に帰属する当期純利益は同40.4%増であり、売上高と各利益項目は過去最高となった。公共関連事業、オフィス関連事業、情報関連事業のすべてが増収増益となり、同社の成長が公共ICTだけに依存していないことを示した。

2024年7月期は、売上高2,779億円、営業利益93億円、親会社株主に帰属する当期純利益69億円であった。2025年7月期はそこから売上高が591億円増え、営業利益が28億円増えた。営業利益率は3.4%から3.6%へ改善した。売上総利益率は17.2%から15.5%へ低下したが、販管費率が13.8%から11.9%へ低下したため、営業利益率は維持された。この点は、同社の業績分析で重要である。粗利率が下がっているから質が悪化したとは言えない。ライセンスビジネスやGIGA端末更新案件の構成が上がると粗利率は下がるが、売上規模が拡大し、固定費と人件費を吸収し、営業利益額が増えれば、ROICと当期利益率は改善する。

2026年7月期は、さらに大きな業績拡大局面にある。第3四半期累計の売上高は3,143億円、営業利益は159億円、経常利益は167億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は121億円である。前年同期比では、売上高が34.2%増、営業利益が35.0%増、経常利益が35.5%増、親会社株主に帰属する四半期純利益が45.1%増である。営業利益は通期会社計画154億円をすでに上回っている。

通期会社計画は、売上高4,210億円、営業利益154億円、経常利益163億円、親会社株主に帰属する当期純利益115億円である。予想EPSは233.2円である。第3四半期累計の進捗を見ると、利益計画は保守的に見える。しかし、会社は営業利益と経常利益を据え置いている。この背景には、自治体情報システム標準化対応の一部が翌期以降へ延びること、GIGAスクール案件で製品保証引当金を見込むこと、公共ICTの案件の採算を慎重に見ていることがある。

セグメント別では、2026年7月期第3四半期累計の公共関連事業が売上高1,414億円、営業利益107億円となり、業績拡大の主役である。公共ICTの需要は、GIGAスクール構想1人1台端末整備更新事業、自治体情報システム標準化対応、教育ネットワーク、セキュリティ、運用支援が重なっている。オフィス関連事業は売上高453億円、営業利益22億円であり、前年並みに堅調である。情報関連事業は売上高1,268億円、営業利益28億円であり、民間ICT、ライセンス、ネットワークソリューション、ERP関連が底堅い。

重要なのは、2026年7月期の高収益をすべて持続可能な利益水準と見ないこと、同時にすべて一過性と見ないことである。GIGA端末更新は明確に需要の山であり、2027年7月期以降に売上反動が出る可能性がある。一方、学校に1人1台端末が整備された後に生まれる課題は継続する。端末が入ったことで、学校はネットワークの品質、セキュリティ、端末管理、学習データ、校務データ、教職員の負担軽減、サポート体制を求めるようになる。会社側への取材では、同社は顧客の有力な相談先として認識されているという。この位置取りが、端末販売後の継続収益につながるかが、2027年7月期以降の投資判断の焦点である。

3. 公共ICTと民間ICTが作る中期的な利益基盤

同社の成長ドライバーは、公共ICT、民間ICT、環境構築、データ活用の四つに整理できる。第17次中期経営計画では、第17次中期経営計画のテーマである人とデータが、それらを横断する軸である。人とは、学校の児童生徒、教職員、自治体職員、企業の従業員、オフィスで働く人を意味する。データとは、教育データ、校務データ、自治体データ、会議室利用データ、座席利用データ、ライセンス利用データ、ERPの業務データを意味する。同社は、これらのデータを単に保有する会社ではない。現場でデータが生まれる環境を設計し、ネットワークとセキュリティを構築し、運用を支え、改善提案を行う会社である。

公共ICTの中心は、GIGAスクール構想1人1台端末整備更新事業である。初回整備に続き、更新需要が本格化したことで、2026年7月期の公共関連事業は大きく伸びている。企業への取材では、同社は端末の大量販売において価格面では必ずしも強みを有していないものの、長年にわたり培ってきた顧客やメーカーとの関係や、大量供給を支える物流ノウハウを強みに、大きな実績を上げてきたという。このコメントは重要である。投資家は、端末販売を低採算な物販と片付けるのではなく、顧客接点を再確認し、その後のネットワーク、セキュリティ、運用支援、データ活用につなげる入口として見るべきである。

学校に1人1台端末が整備されたことで、新たな課題が多方面で出ている。たとえば、端末の持ち帰り、通信環境、授業での活用、校務系システムとの接続、セキュリティ、更新時のデータ移行、故障対応、教員研修、教育委員会の運用体制などである。これらは一度販売して終わる需要ではない。むしろ、端末が学校の学習活動に組み込まれるほど、周辺のICT環境、サポート、データ活用の需要は継続する。同社が相談相手の上位にいることは、この継続需要を取り込むうえで大きな意味を持つ。

自治体情報システム標準化対応も中期的な成長ドライバーである。国の制度対応により、自治体は基幹系システムの標準化とガバメントクラウドへの対応を進める必要がある。同社は中規模以下の市区町村を顧客として持つ。大規模自治体だけを対象にする大手SIerとは異なり、中規模以下の自治体に寄り添う位置にあることが強みである。第3四半期では一部案件が翌期以降へ延びるとされたが、これは需要消滅ではなく、計上時期のずれと捉えるべきである。投資家は、受注残、導入進捗、自治体数、標準化後の運用支援、教育データとの連携を確認する必要がある。

民間ICTでは、大企業向けライセンスビジネスが安定収益の柱である。企業への取材によると、同事業が事業売上高の約80%を占めており、国内シェアはトップクラスであるという。大企業のソフトウエア利用は、Microsoftなどのクラウドサービス、セキュリティ、ID管理、デバイス管理、生成AI関連の利用拡大により、単なるライセンス販売から、運用設計、コスト管理、セキュリティ設計、ユーザー教育へ広がっている。同社が大企業のライセンス管理に深く入っていることは、継続的な顧客接点を生む。

大企業向けネットワークソリューションでは、会議室運用システムが重要である。SmartRoomsは国内640社、2万室超で稼働し、日経225企業での採用比率が45%とされる。会議室運用は一見すると小さな領域に見えるが、オフィスで働く人の行動データと、会議室、座席、ビル設備、グループウエア、センサーを結びつける入口である。ハイブリッドワークが定着するほど、会議室の予約、利用実態、無断キャンセル、オンライン会議設備、来客対応、部門間コミュニケーションの改善は企業の生産性に関わる。SmartOfficeNavigatorは、この延長線上で、場所にとらわれない働き方とコミュニケーション促進を支えるソリューションである。

中小企業向けERPでは、食品業、化学品業、建設業、マンション管理業などで強い分野を持つ。中小企業のERPは、大企業向けシステムよりも顧客の業務に近い。業種別の商習慣、在庫管理、原価管理、受発注、会計、法規制対応を理解する必要がある。ここでの同社の強みは、汎用システムの販売ではなく、特定業種での導入ノウハウと顧客基盤である。利益率の改善には、導入案件の標準化、保守、クラウド化、周辺サービスの拡大が重要となる。

環境構築は、株式市場で過小評価されやすい領域である。オフィス家具や学校家具は、単独では成長性が低く見られやすい。しかし、同社の場合、環境構築はICTと分離していない。学校では、端末、ネットワーク、教材教具、教室、図書館、職員室、公共施設を合わせて学習環境を設計する。企業では、オフィス家具、内装、会議室、センサー、グループウエア、ネットワークを合わせて働く場を設計する。環境構築は、ICT顧客との接点を広げ、案件の幅を拡大し、データ活用につなげる役割を持つ。

4. BS拡大下でROEROICを高める経営力

同社の投資魅力を考えるうえで、ROEとROICの上昇は高く評価すべきである。予想ROEは14.1%であり、日本の上場企業として十分に高い水準である。過去推移を見ると、ROEとROICが上昇し、ROICスプレッドが堅調に拡大している。これは、株価の評価において重要な変化である。ROICスプレッドは、投下資本利益率が資本コストを上回る幅であり、同社が資本コストを上回る価値創造を行っているかを示す。

より重要なのは、同社がBSを縮小してROEとROICを押し上げたわけではない点である。2026年7月期第3四半期末の総資産は2,149億円となり、受取手形、売掛金及び契約資産、現金及び預金、投資有価証券が増加した。大型案件の増加により運転資本は増え、BSは拡大している。それにもかかわらず、ROEとROICは上昇している。これは、利益額の増加、販管費の吸収、資産回転、営業外と特別利益の寄与が重なった結果である。BSを拡大させながら資本効率を上げている点は、同社の経営能力として高く評価できる。

一方、売上総利益率の低下は見落としてはならない。公共ICTの案件、特にライセンスビジネスや端末更新需要は、売上規模を大きく押し上げる一方、粗利率を低下させやすい。2025年7月期でも、売上総利益率は低下したが、販管費率の低下により営業利益率は維持された。2026年7月期も同じ構図が続いていると考えられる。したがって、投資家は売上総利益率の下落を一律に悪材料と見るのではなく、営業利益額、販管費率、ROIC、製品保証引当金、サポート収益の回収を合わせて見る必要がある。

当期利益率が上向いている背景も整理が必要である。売上総利益率が下がっているにもかかわらず、EBITマージンが横ばいで、当期利益率が上がっているのは、営業外収益、投資有価証券売却益、税負担、販管費吸収が寄与しているためである。2026年7月期第3四半期累計では、投資有価証券売却益10億円が計上された。これは、本業の営業利益だけではない利益押し上げ要因である。投資家は、当期利益の伸びをそのまま営業力の改善と見ず、営業利益、経常利益、当期利益の違いを分けて評価すべきである。

株式の益回りについては慎重な評価が必要である。過去推移を見ると、益回りが長年にわたり一貫して低位である。この観点からは、同社株に強い魅力を見出しにくい。益回りが低位であるということは、簿価に対する利益創出力だけで投資魅力を説明しにくいという意味である。したがって、同社株の魅力は、益回りではなく、予想PER8.9倍という低い収益倍率、ネットキャッシュ調整後PER5.9倍、投資有価証券を含めた調整後PER4.0倍、ROICスプレッドの拡大、配当利回り3.5%、資本政策の改善期待にある。

5. ネットキャッシュと投資有価証券による株価の下支え

2026年7月期第3四半期末の現金及び預金は379億円、短期借入金は36億円である。短信には、長期借入金や社債の記載はない。現金及び預金から有利子負債を控除すると、ネットキャッシュは342億円となる。発行済株式数から自己株式を控除した株式数は約4,932万株であり、株価2,075円で計算した時価総額は約1,023億円である。ネットキャッシュ342億円は、時価総額の33.5%に相当する。

予想PERに1からネットキャッシュの時価総額比率を控除した倍率を掛けると、ネットキャッシュ調整後の予想PERは約5.9倍となる。予想PER8.9倍でも低いが、ネットキャッシュ調整後では明確に割安感が出る。企業価値ベースで見れば、市場は同社の事業価値をきわめて低く評価しているといえよう。

さらに、第3四半期末の投資有価証券は215億円である。その大半は上場株式とみられる。ネットキャッシュ342億円と投資有価証券215億円を合わせると558億円となり、時価総額1,023億円の54.5%に相当する。これを調整すると、予想PERは約4. 0倍まで低下する。これは、同社株の評価で最も重要な論点の一つである。EV/EBITDAで見ても、株価の評価は低い。2026年7月期会社計画の営業利益154億円に、第3四半期累計の減価償却費16億円を年率換算した約22億円を加えると、EBITDAは約176億円となる。時価総額1,023億円からネットキャッシュ342億円を控除した企業価値は約681億円であり、EV/EBITDAは約3. 9倍である。さらに投資有価証券215億円も控除して企業価値を約466億円と見れば、EV/EBITDAは約2. 6倍まで下がる。PERだけでなく企業価値ベースでも、同社の事業価値は相当に低く評価されている。

ただし、投資有価証券は現金と同じではない。すぐに全額が株主還元へ回るとは限らない。経営陣は政策保有株式について、取引先との安定的かつ長期的な取引関係、業務提携、協働のために保有すると説明している。一方で、個別銘柄ごとに保有意義を毎年取締役会で検証する方針も示している。実際に、2025年7月期には政策保有株式の一部売却が利益に寄与し、2026年7月期第3四半期累計でも投資有価証券売却益10億円を計上している。経営陣は資産効率の改善に向けて、一定の対応を進めていると評価できる。

過去には2017年にStrategic Capitalが、同社の定款を変更し、政策保有株式の処分を追加すること、および同社に増配を求めることを目的として、2件の株主提案を提出した。両提案はいずれも2017年定時株主総会で否決された。その後、同社について明確なアクティビスト投資家によるキャンペーンの履歴は確認されていないが、この過去の経緯は、政策保有株式と株主還元が以前から資本市場の関心事項であったことを示す。

現在は、当時とは事業環境も資本市場の見方も異なる。東証による資本コストと株価の評価を意識した経営への要請、政策保有株式の縮減要請、投資家のROE重視、配当と自己株式への関心が強まっている。同社は、業績が過去最高水準に達し、ROEが14.1%まで上がり、配当も引き上げている。この局面で政策保有株式の縮減、売却益の使途、自己株式取得、配当性向の方向性を示すことができれば、株価の評価は向上しやすい。

6. 主要株主と資本市場から見た株主構成

FactSetのデータによれば、Oasis Management Company Limitedが7.56%を保有し、筆頭株主である。内田洋行の自己株式が5.28%、東京海上ホールディングスが4.18%、三井住友トラストグループが3.97%、内田洋行グループ従業員持株会が3.19%と続く。浮動株比率は64.82%、把握可能な主要株主の保有比率は60.93%である。株主分布は、安定株主、従業員持株会、金融機関、資本効率を重視する投資家が混在する構成である。

Oasisが同社に魅力を感じる理由は理解しやすい。第一に、PERが低い。第二に、ネットキャッシュと投資有価証券が厚い。第三に、ROEとROICが上昇している。第四に、公共ICTと民間ICTに中期的な需要がある。第五に、政策保有株式の縮減や株主還元の引き上げにより、株主リターンが改善する余地が大きい。Oasisは日本企業において資本効率や株主価値向上を重視する投資家として知られる。内田洋行は、その投資対象として自然に映る。

少数株主にとって、この株主構成には評価できる点と注意すべき点がある。評価できる点は、筆頭株主に資本効率を重視する投資家がいることで、政策保有株式、配当、自己株式、資本コストを意識した経営への対話が進みやすいことである。これは少数株主にとっても利益となり得る。注意点は、資本政策への期待が株価に先行して入りやすいことである。会社側の対応が投資家の期待より遅い場合、株価は失望しやすい。したがって、少数株主はアクティビスト大株主の存在を短期的な材料としてではなく、経営と資本市場の対話を促す要素として見るべきである。

同社にとっても、アクティビスト株主の存在は悪いことではない。中長期の企業価値を高めるためには、事業成長、資本効率、株主還元、政策保有株式の扱いを丁寧に説明する必要がある。Oasisの保有は、その説明を促す存在である。会社が自らの戦略、特に人とデータ、公共ICT、民間ICT、SmartOfficeNavigator、自治体情報システム標準化後のデータ活用を、資本効率と株主還元に結びつけて説明できれば、株主構成は株価の評価に前向きに働く。

7. 市場が織り込むEPS成長率と株価の割安性

株価2,075円、予想EPS233.2円から、予想PERは8.9倍である。実績BPS1,432円(2025年7月期)から実績PBRは1.45倍である。予想配当72円から配当利回りは3.5%、予想配当性向は30.9%である。これらの指標は、同社株が高い成長期待を織り込んでいるのではなく、むしろ特需の反動を警戒していることを示す。

配当割引の考え方を用いて、株主資本コストを8.5%と置くと、現在の予想PER8.9倍は、EPSの中期成長率を約5.0%織り込んでいる水準と計算できる。株主資本コストを8.0%から9.0%の範囲で見ても、織り込まれているEPS成長率は約4.5%から5.5%である。一方、2020年7月期から2025年7月期までのEPSは、株式分割後換算で約125.7円から約199.5円へ増加しており、5年実績CAGRは約9.7%である。2026年7月期予想EPS233.2円は、2025年7月期実績から16.9%増える水準である。

この比較から、市場は過去5年のEPS成長率が今後も同じペースで続くとは見ていないことが分かる。むしろ、GIGA端末更新需要の反動、自治体情報システム標準化対応の期ずれ、売上総利益率の低下を相応に織り込んでいる。したがって、2027年7月期以降に、公共ICTの特需後にもネットワーク、セキュリティ、運用支援、サポート、データ活用が残ること、民間ICTが継続成長すること、SmartOfficeNavigatorが導入企業と利用室数を増やすことが確認されれば、予想PERは見直されやすい。

PBR、DCF、ROICから見た適正株価の試算は、現在の株価が割安であることを示す。PBR法では、予想ROE14.1%、株主資本コスト8.5%、実績BPS1,432円(2025年7月期)を前提に、妥当PBRを1.55倍から1.85倍と見る。これにより適正株価は2,220円から2,650円、中心値は2,435円となる。DCF法では、2026年7月期会社計画の営業利益154億円を起点に、特需後の正常化を織り込み、WACC6.5%から7.5%、永久成長率0.5%を用いる。ネットキャッシュを加味した適正株価は2,350円から3,050円、中心値は2,700円である。ROIC法では、ROICがWACCを上回る状態が続くことを前提に、ROICスプレッドの持続性を企業価値に反映する。適正株価は2,450円から3,000円、中心値は2,725円である。

三法の中心値を並べると、PBR法が2,435円、DCF法が2,700円、ROIC法が2,725円であり、中央値は2,700円である。レンジは2,220円から3,050円である。現在株価2,075円はこのレンジ下限を下回っている。現在の株価に短期業績の反動に対する投資家の懸念が反映されていることは理解できるが、ネットキャッシュ、投資有価証券、ROE14.1%、配当利回り3.5%、公共ICTと民間ICTの基盤を合わせて見ると、現在の株価の評価は慎重すぎる。

8. 過去5年の株価は公共ICT需要と資本効率で動いてきた

過去5年程度の株価は、GIGAスクール構想の初回需要、初回需要後の反動、2024年以降の業績再拡大、2025年から2026年にかけてのNEXT GIGAと自治体情報システム標準化対応への期待を反映して動いてきた。業績面では、2021年7月期にGIGA関連需要が大きく寄与し、その後2022年7月期に反動が出た。売上高は2021年7月期の2,910億円から2022年7月期に2,218億円へ減少した。その後、2023年7月期、2024年7月期、2025年7月期と回復し、2026年7月期はさらに大きく伸びている。

株価が業績好調に対して十分に反応しなかった局面では、投資家が公共ICTの大型需要を一時的と見て、ピーク利益への警戒を強めたと考えられる。特に、GIGAスクール関連需要は初回整備後に大きな反動を経験しているため、今回の更新需要についても同じような反動を想定する投資家が多い。これが、予想PER8.9倍という低い評価につながっている。

一方、株価が上昇した局面では、業績の過去最高更新、公共ICTの需要拡大、自治体情報システム標準化対応、民間ICTの安定成長、配当引き上げ、政策保有株式売却、ROE上昇が評価されたと考えられる。つまり、株価は単に売上高や営業利益だけで動いているのではない。公共ICT需要の持続性、特需後の利益水準、資本効率、株主還元、政策保有株式の縮減に対する見方で動いている。

今後の株価の主なドライバーは、2027年7月期以降の業績水準である。2026年7月期は高い利益を出す可能性が高いが、株式市場はその後を見ている。端末更新需要がピークを越えた後に、公共ICTの売上と利益がどこまで残るかが重要である。同時に、民間ICT、大企業向けライセンス、会議室運用システム、ERP、SmartOfficeNavigator、オフィス環境構築が安定的に伸びれば、株価は特需後の反動を過度に心配しなくなる。

9. 投資判断に影響するリスク要因

第一のリスクは、GIGA端末更新需要のピークアウトである。2026年7月期第3四半期に公共関連事業は大きく伸びたが、端末更新需要は永続するものではない。2027年7月期以降に売上高の反動が出る可能性がある。投資家は、端末売上の剥落を、ネットワーク、セキュリティ、運用支援、修理、再配備、予備機管理、教育データ活用がどこまで補えるかを確認する必要がある。

第二のリスクは、自治体情報システム標準化対応の延伸である。会社は第3四半期時点で、基幹系システム関連で翌期以降へ延びる案件が増えていると説明している。需要消滅ではないが、売上と利益の計上時期には影響する。受注残、導入進捗、自治体ごとのスケジュール、標準化後の運用支援への移行を確認すべきである。

第三のリスクは、製品保証引当金である。GIGAスクール案件では、端末の台数が大きいほど、保証、サポート、物流、初期不良対応、予備機管理の負担が増える。第3四半期資料では、GIGAスクール案件に伴う製品保証引当金の発生が示されている。利益計画の保守性は評価できるが、今後も追加負担が出る場合、営業利益率の改善は抑えられる。

第四のリスクは、人的リソースの制約である。同社の従業員約3,300名のうち約1,200名がITエンジニアであることは強みである。同時に、公共ICT、民間ICT、ネットワーク、セキュリティ、自治体システム、SmartOfficeNavigatorが同時に伸びる局面では、エンジニアの確保と配置が成長の制約になる。採用、育成、外部パートナー、案件採算の管理が重要である。

第五のリスクは、売上総利益率の低下である。大型端末案件が増えると売上は伸びるが、粗利率は低下しやすい。販管費率が低下し、営業利益額とROICが伸びる間は問題になりにくい。しかし、特需後に売上が減り、粗利率が戻らず、販管費率が上がる場合、株価の評価は下がりやすい。

第六のリスクは、資本政策の進捗である。ネットキャッシュと投資有価証券が大きいことは株価の下支えになるが、投資家が期待する資本効率改善が進まない場合、低PERの状態が続く可能性がある。政策保有株式の縮減、配当方針、自己株式取得、資本コストの説明が重要となる。

10. 今後の決算で確認すべきモニタリング項目

今後の決算で確認すべき項目は、売上高と営業利益だけでは不十分である。第一に、公共関連事業の売上高と営業利益の反動幅を確認する。GIGA端末更新の売上がピークを越えた後、ネットワーク統合、セキュリティ、サポート、運用支援、教育データ活用がどれだけ残るかが最重要である。

第二に、情報関連事業の民間ICTの成長率を確認する。大企業向けライセンス、Windows更新後のITサービス、ネットワークソリューション、会議室運用システム、ERPが継続的に伸びているかを見る。民間ICTが安定して伸びれば、公共ICTの山谷を吸収しやすくなる。

第三に、SmartOfficeNavigatorとSmartRoomsの導入拡大を確認する。契約室数、導入企業数、大企業での横展開、デスク端末、社員証連携、センサー連携、グループウエア連携などの機能拡張が売上へつながっているかを見る。

第四に、売上総利益率と販管費率を確認する。粗利率が低下しても、販管費率の低下で営業利益率を維持できているかを見る。公共ICTの案件が落ち着いた後に、粗利率が戻るかも重要である。

第五に、ROE、ROIC、ROICスプレッドを確認する。BSを拡大させながら資本効率を維持できているかが重要である。運転資本の増加、現金残高、投資有価証券、政策保有株式の売却、自己株式の扱いを合わせて見る必要がある。

第六に、投資有価証券残高と売却益の使途を確認する。第3四半期末の投資有価証券215億円は大きい。売却が進む場合、その資金が成長投資、配当、自己株式取得、借入返済のどこに使われるかが株価の評価を左右する。

第七に、配当と自己株式を確認する。会社は安定配当を前提として着実に配当を引き上げている。2026年7月期の予想配当72円は、株価2,075円に対して配当利回り3.5%である。今後、業績のベースライン上昇に合わせて配当水準がさらに引き上がるかが重要である。

11. 事業ごとの企業価値形成と確認すべきKPI

公共ICTは、同社の企業価値形成において、売上規模と顧客接点の深さを同時に作る役割を持つ。GIGAスクール構想1人1台端末整備更新事業は、端末販売だけを見れば粗利率が低くなりやすい。しかし、学校と教育委員会にとっては、端末は教育ICTの入口であり、端末が稼働し始めた後に、ネットワーク、セキュリティ、アカウント管理、端末管理、故障対応、授業での活用支援、校務支援、データ連携の課題が続く。同社は、顧客との関係、メーカーとの関係、大量供給の物流ノウハウ、サポート体制を持つ。これにより、公共ICTは単年度の売上を作るだけでなく、その後の継続案件を獲得するための顧客基盤を形成する。

公共ICTで確認すべきKPIは、端末導入台数、教育委員会数、校数、ネットワーク統合案件数、セキュリティ案件数、運用支援契約数、サポート人員の稼働率、自治体情報システム標準化対応の受注残、標準化後の運用契約である。会社計画に織り込まれている要因は、NEXT GIGA更新需要、自治体情報システム標準化対応、教育ネットワーク関連需要である。会社計画に十分に織り込まれていない上振れ要因は、端末更新後の運用支援が想定以上に継続すること、学校データと自治体データの連携需要が拡大すること、セキュリティ対策が追加需要を生むことである。下振れ要因は、端末案件の採算悪化、製品保証引当金の追加、自治体案件の延伸、エンジニア不足である。

民間ICTは、同社の企業価値形成において、公共ICTの山谷をならし、継続収益を積み上げる役割を持つ。大企業向けライセンスビジネスは、事業売上高の約80%を占め、国内シェアトップクラスである。ライセンス販売は、単価の大きい更新案件として見られがちであるが、顧客がクラウドサービス、ID管理、セキュリティ、端末管理、生成AI関連機能を利用するほど、利用状況の把握、コスト最適化、運用設計、セキュリティ設定、ユーザー教育が必要になる。同社が大企業のIT部門に深く入っていることは、追加サービスを提案するための重要な資産である。

民間ICTで確認すべきKPIは、大企業向けライセンス売上高、更新率、顧客数、1顧客ごとの利用サービス数、ネットワークソリューション案件数、会議室運用システムの導入社数と導入室数、ERP導入件数、保守と運用サービスの売上比率である。会社計画に織り込まれている要因は、大企業向けライセンスの安定成長、Windows更新関連需要、ネットワーク更新、ERP導入である。上振れ要因は、ライセンス管理から運用サービスへの広がり、会議室運用システムの大企業内での横展開、ERPの業種別テンプレートの拡大である。下振れ要因は、ライセンス販売の価格競争、顧客企業のIT投資抑制、導入案件の遅れ、外部クラウド事業者との力関係である。

民間市場の環境構築は、同社の企業価値形成において、オフィス投資の回復と働き方変革を取り込む役割を持つ。オフィス家具販売と内装は、ウチダブランドの認知度と顧客基盤を持つ。従来のオフィス投資は、移転や増床に伴う家具と内装が中心であった。しかし現在は、ハイブリッドワーク、部門間コミュニケーション、社員の出社目的、会議室利用、フリーアドレス、セキュリティ、ウェルビーイングが論点となっている。SmartOfficeNavigatorは、この変化を捉えるソリューションであり、同社がオフィス家具会社ではなく、働く場のデータ活用を支える会社であることを示す。

民間環境構築で確認すべきKPIは、オフィス移転案件数、リニューアル案件数、1案件ごとの受注額、SmartOfficeNavigatorの導入社数、SmartRoomsの導入室数、センサーや社員証連携の採用数、内装とICTを合わせた案件比率である。会社計画に織り込まれている要因は、オフィス回帰、働き方見直し、会議室運用効率化である。上振れ要因は、オフィス投資が単なる移転からデータ活用型の働く場づくりへ広がること、大企業で導入済みの会議室運用システムが座席、受付、ビル設備へ拡張することである。下振れ要因は、企業の設備投資抑制、オフィス面積削減、建設費高騰、案件採算の悪化である。

公共市場の環境構築は、同社の企業価値形成において、公共ICTと相互補完する役割を持つ。学校の教材教具、学校と公共施設向け造作家具は、全国販売網を通じて高い地位を持つ。学校施設の新築、改修、長寿命化では、教室、図書館、理科室、職員室、体育館、地域交流施設などが一体で見直される。ここに教育ICTが組み合わさることで、同社は施設、家具、教材、ネットワーク、端末、運用支援まで関与できる。公共環境構築は、単独では成長率が大きく見えにくいが、公共ICTの顧客基盤と結びつくことで、案件の幅を広げる役割を果たす。

公共環境構築で確認すべきKPIは、学校改修案件数、公共施設向け造作家具の案件数、教材教具の販売額、ICTを伴う環境構築案件の比率、自治体ごとの継続取引年数である。会社計画に織り込まれている要因は、学校施設改修、公共施設の長寿命化、教育環境整備である。上振れ要因は、GIGA端末更新後に学習空間そのものの見直しが進むこと、自治体が教育データ活用と施設整備を一体で進めることである。下振れ要因は、自治体予算の制約、建設費と資材費の上昇、公共工事の進捗遅れである。

12. 人とデータを企業価値に結びつける見方

第17次中期経営計画の中心にある人とデータは、投資家にとっては顧客接点と継続収益を読み解くための言葉である。人は、学校の児童生徒、教職員、自治体職員、企業の従業員、オフィスで働く人である。データは、教育データ、校務データ、自治体データ、会議室利用データ、座席利用データ、ライセンス利用データ、ERPの業務データである。同社が価値を生むのは、データ分析だけではない。データが生まれる環境を設計し、現場に導入し、ネットワークとセキュリティを構築し、運用を支えるところに同社の強みがある。

この見方を取ると、GIGAスクール構想1人1台端末整備更新事業は、端末更新需要だけではなく、教育現場のデータ基盤を整える需要として見える。自治体情報システム標準化対応は、制度対応案件だけではなく、自治体データと教育データをつなぐ基盤整備として見える。SmartOfficeNavigatorは、オフィス家具関連サービスではなく、働く人の行動データを用いてオフィスの生産性を高める仕組みとして見える。大企業向けライセンスは、ソフトウエア販売ではなく、企業のIT利用データに基づく運用改善の入口として見える。

この整理が投資判断で重要なのは、同社の利益基盤を一時的な販売数量ではなく、顧客接点の継続性で評価できるためである。端末更新や標準化対応は、短期的な需要の山を作る。しかし、顧客の現場に入り、運用を支え、データ活用へ進むことで、同社は次の需要を獲得しやすくなる。投資家は、人とデータが中期の売上、利益、ROIC、配当へどうつながるかを確認する必要がある。

会社計画に織り込まれているのは、2026年7月期の大型公共ICT案件、民間ICTの安定成長、オフィス関連の堅調な推移、投資有価証券売却益の一部である。一方、会社計画に十分に織り込まれていない可能性があるのは、特需後の公共ICT運用支援の継続、自治体情報システム標準化後の追加案件、SmartOfficeNavigatorの横展開、政策保有株式のさらなる縮減、配当水準の追加引き上げである。下振れ要因は、公共ICTの反動、保証負担、自治体案件の延伸、民間IT投資の減速、エンジニア不足である。

13. タイムスパン別に見た投資の注目点

1年から2年の株価論点は、2026年7月期の着地と2027年7月期の利益水準である。2026年7月期第3四半期累計の営業利益は通期計画を超えているため、短期的には業績上振れへの期待がある。一方、株式市場ではその先の反動が意識されている。2027年7月期の会社計画が示された時点で、公共ICTの売上反動がどの程度か、民間ICTと環境構築がどこまで補うか、営業利益がどの水準に留まるかが、株価の評価を決める。

1年から2年で意義あるリターンを狙うには、三つの確認が必要である。第一に、2027年7月期の営業利益が急減せず、2025年7月期を上回る水準で維持されることである。第二に、会社がネットキャッシュと投資有価証券の大きさを踏まえた資本政策を示すことである。第三に、NEXT GIGA後のネットワーク、セキュリティ、運用支援、サポートの売上が見えることである。これらが確認されれば、予想PER8.9倍は低すぎると投資家が判断しやすい。

3年から4年のタイムスパンでの投資論点は、同社が公共ICTの周期性を乗り越え、データ活用企業として利益基盤を引き上げられるかである。学校データと自治体システムの連携、教育委員会向けの運用支援、民間企業の会議室と座席データ、ERPの業種別展開、大企業向けライセンス管理の高度化が、同社の中期成長を支える。これらは一つ一つは地味であるが、顧客の現場に入り込むほど継続性が高まる。投資家は、派手な新規事業よりも、既存顧客基盤から生まれる積み上げ型の成長を評価すべきである。

この時間軸で見ると、同社株は短期の業績上振れだけを狙う銘柄ではない。配当利回り3.5%を受け取りながら、ROE14.1%とROICスプレッドの維持、政策保有株式の縮減、ネットキャッシュの活用、公共ICTと民間ICTの継続成長を待つ投資対象である。現在の株価は、2027年7月期以降の利益低下を警戒しているが、もしベースラインが会社説明の通り上がっているなら、株価の評価は中期的に切り上がるだろう。

14. 結論

 本レポートのメインメッセージは、内田洋行の堅調な事業基盤と資本効率に対して、株価が明らかに安く評価されているということである。第17次中期経営計画の考え方を踏まえると、同社は人とデータを軸に、学校、自治体、企業、オフィスの課題解決に関与する企業である。公共ICTの特需を収益化しつつ、その後に残る運用支援、データ活用、民間ICT、環境構築を通じて利益基盤を引き上げる力を持つ。にもかかわらず、予想PER8.9倍、ネットキャッシュ調整後PER5.9倍という株価の評価は、同社の中期的な利益基盤を十分に織り込んでいない。

内田洋行は、2026年7月期にNEXT GIGAと自治体情報システム標準化対応で大きく伸びている。そのため、短期的には利益ピークアウトへの警戒が投資家心理を抑え、株価の評価を重くしやすい。しかし、同社の本質は、端末販売の一時的な増加ではない。同社はICTと環境構築、民間市場と公共市場を組み合わせ、顧客の現場に深く入り込む事業ポートフォリオを持つ。公共市場では学校、大学、自治体に対して、ハード、ソフトウエア、ネットワーク、セキュリティ、運用支援、サポート、人材派遣まで一体で提供する。民間市場では、大企業向けライセンス、会議室運用システム、中小企業向けERP、オフィス環境構築が収益基盤となる。こうした事業構造により、公共ICTの特需は一時的な売上増加にとどまらず、運用支援、データ活用、働く場の再設計といった継続的な課題を取り込む入口となる。

 予想PER8.9倍、実績PBR1.45倍、予想ROE14.1%、配当利回り3.5%という表面指標は、同社株が過度な成長期待を織り込んでいないことを示す。さらに、ネットキャッシュ調整後PER5.9倍、投資有価証券を合わせた調整後PER4.0倍という水準は、資産面を考慮すると明確に割安である。投資有価証券215億円とネットキャッシュ342億円を合わせると、時価総額の54.5%に相当する。これだけの資産を持ちながら、ROEとROICを上げ、ROICスプレッドを拡大させている点は評価に値する。

 株価の評価にあたって確認すべき点も明確である。売上総利益率は下がっており、益回りは長年にわたり低位である。公共ICTの案件には反動があり、自治体情報システム標準化対応には期ずれがある。製品保証引当金や人的リソース制約も軽視できない。したがって、同社株の投資判断は、短期の業績だけを理由にしたものであるべきではない。より重要なのは、特需後のベースラインが上がるか、公共ICTから運用支援とデータ活用へ広がるか、民間ICTが着実に伸びるか、政策保有株式の縮減と株主還元が進むかである。

 現時点では、これらの要素を総合して、同社株は中長期投資に適した前向き評価とする。現在株価2,075円は、PBR、DCF、ROICの3つの評価手法による試算適正株価レンジ2,220円から3,050円の下限を下回り、中央値2,700円に対して約30%の上値がある。1年から2年の投資期間では、2027年7月期以降の利益水準への不安が和らぎ、ネットキャッシュと投資有価証券を踏まえた資本政策への期待が高まる局面で、株価の評価が切り上がる可能性がある。3年から4年の視点では、公共ICT、自治体データ、教育データ、民間ICT、SmartOfficeNavigatorが同社の利益基盤を支え、ROEとROICの高水準を維持できるかが投資成果を左右する。

(出所)会社資料

主要株価関連データ

主要財務データ

単位: 百万円 2021/7 2022/7 2023/7 2024/7 2025/7 2026/7 
会社予想
売上高 291,035 221,856 246,549 277,940 337,055 421,000
EBIT(営業利益) 10,335 7,775 8,423 9,292 12,149  
税引前収益 10,976 7,965 9,200 10,280 14,479  
親会社株主帰属利益 6,160 4,477 6,366 6,996 9,825 11,500
現金・預金 46,265 30,344 29,696 30,804 27,372  
総資産 135,494 125,503 133,008 150,753 174,917  
債務合計 2,951 2,983 3,011 3,163 2,925  
純有利子負債 -43,314 -27,361 -26,685 -27,641 -24,447  
負債総額 85,287 79,383 80,883 85,963 104,109  
株主資本 45,282 45,719 51,897 64,541 70,548  
営業活動によるキャッシュフロー 20,457 -5,414 7,269 4,850 549  
設備投資額 1,701 2,248 1,960 1,979 1,968  
投資活動によるキャッシュフロー -1,134 -2,198 -4,857 -1,816 -1,027  
財務活動によるキャッシュフロー -1,484 -8,632 -3,521 -2,354 -2,751  
フリーキャッシュフロー 19,770 -6,027 6,545 4,173 -176  
ROA (%) 4.99 3.43 4.93 4.93 6.03  
ROE (%) 14.70 9.84 13.04 12.02 14.55  
EPS (円) 125.7 91.2 129.5 142.2 199.5 233.2
BPS (円) 923.6 930.2 1,055.1 1,311.4 1,431.9  
一株当り配当(円) 28.00 28.00 38.00 44.00 60.00 72.00
発行済み株式数 (百万株) 52.10 52.10 52.10 52.10 52.10  

出所:Factsetのスタンダード基準による計算を元にオメガインベストメント作成、小数点以下四捨五入。

株価推移

財務データI(四半期ベース)

単位: 百万円 2024/7 2025/7 2026/7
  3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q
[損益計算書]                  
売上高 94,070 76,969 52,563 69,292 112,433 102,767 80,116 93,965 140,292
前年同期比 11.3% 13.4% -1.2% 29.0% 19.5% 33.5% 52.4% 35.6% 24.8%
売上原価 78,023 66,540 41,679 57,443 94,260 91,286 67,049 80,686 119,217
売上総利益 16,047 10,429 10,884 11,849 18,173 11,481 13,067 13,279 21,075
粗利率 17.1% 13.5% 20.7% 17.1% 16.2% 11.2% 16.3% 14.1% 15.0%
販管費 9,662 10,476 9,346 9,790 9,994 11,108 10,059 10,805 10,632
EBIT(営業利益) 6,385 -47 1,538 2,059 8,179 373 3,008 2,474 10,443
前年同期比 3.6% 11.9% -48.5% -25837.5% 28.1% -893.6% 95.6% 20.2% 27.7%
EBITマージン 6.8% -0.1% 2.9% 3.0% 7.3% 0.4% 3.8% 2.6% 7.4%
EBITDA 6,856 451 1,986 2,536 8,695 882 3,507 3,014 11,035
税引前収益 6,476 371 1,743 2,323 8,263 2,150 3,295 3,817 10,656
当期利益 4,397 310 1,203 1,542 5,674 1,448 2,316 2,581 7,316
少数株主損益 25 16 0 2 23 17 4 -1 31
親会社株主帰属利益 4,371 295 1,203 1,540 5,651 1,431 2,311 2,583 7,284
前年同期比 3.8% -39.0% -46.2% 1538.3% 29.3% 385.1% 92.1% 67.7% 28.9%
利益率 4.6% 0.4% 2.3% 2.2% 5.0% 1.4% 2.9% 2.7% 5.2%
                   
[貸借対照表]                  
現金・預金 29,839 30,804 29,623 28,003 28,250 27,372 37,064 39,165 39,422
総資産 165,602 150,753 133,681 149,733 186,584 174,917 173,718 209,774 214,931
債務合計 3,710 3,163 6,432 6,066 6,460 2,925 6,396 6,145 6,452
純有利子負債 -26,129 -27,641 -23,191 -21,937 -21,790 -24,447 -30,668 -33,020 -32,970
負債総額 106,306 85,963 70,593 84,994 116,557 104,109 102,673 135,673 132,842
株主資本 59,061 64,541 62,871 64,520 69,786 70,548 70,814 73,871 81,828
                   
[収益率 %]                  
ROA 4.57 4.93 4.70 5.36 4.93 6.03 7.11 6.66 6.78
ROE 13.11 12.02 10.32 12.56 13.49 14.55 16.36 17.31 17.95
[一株当り指標: 円]                  
EPS 88.8 6.0 24.4 31.3 114.7 29.0 46.9 52.4 147.7
BPS 1,200.0 1,311.4 1,276.0 1,309.5 1,416.4 1,431.9 1,435.8 1,497.8 1,659.1
一株当り配当 0.00 44.00 0.00 0.00 0.00 60.00 0.00 0.00 0.00
発行済み株式数 (百万株) 52.10 52.10 52.10 52.10 52.10 52.10 52.10 52.10 52.10

出所:Factsetのスタンダード基準による計算を元にオメガインベストメント作成、小数点以下四捨五入。

財務データII(通期ベース)

単位: 百万円 2016/7 2017/7 2018/7 2019/7 2020/7 2021/7 2022/7 2023/7 2024/7 2025/7
[損益計算書]                    
売上高 138,210 144,537 151,441 164,386 200,307 291,035 221,856 246,549 277,940 337,055
前年同期比 -1.2% 4.6% 4.8% 8.5% 21.9% 45.3% -23.8% 11.1% 12.7% 21.3%
売上原価 104,987 111,123 117,957 128,969 160,438 245,976 180,373 203,259 231,483 285,953
売上総利益 33,223 33,414 33,484 35,417 39,869 45,059 41,483 43,290 46,457 51,102
粗利率 24.0% 23.1% 22.1% 21.5% 19.9% 15.5% 18.7% 17.6% 16.7% 15.2%
販管費 29,787 30,474 30,603 31,669 32,626 34,724 33,708 34,867 37,165 38,953
EBIT(営業利益) 3,436 2,940 2,881 3,748 7,243 10,335 7,775 8,423 9,292 12,149
前年同期比 -5.1% -14.4% -2.0% 30.1% 93.2% 42.7% -24.8% 8.3% 10.3% 30.7%
EBITマージン 2.5% 2.0% 1.9% 2.3% 3.6% 3.6% 3.5% 3.4% 3.3% 3.6%
EBITDA 4,893 4,669 4,835 5,737 9,386 12,652 9,598 10,320 11,177 14,099
税引前収益 3,574 3,352 3,198 4,137 6,618 10,976 7,965 9,200 10,280 14,479
当期利益 2,393 2,252 2,085 2,707 4,142 7,405 4,857 6,421 7,042 9,867
少数株主損益 148 286 253 291 651 1,244 380 54 46 42
親会社株主帰属利益 2,245 1,965 1,831 2,415 3,490 6,160 4,477 6,366 6,996 9,825
前年同期比 576.2% -12.5% -6.8% 31.9% 44.5% 76.5% -27.3% 42.2% 9.9% 40.4%
利益率 1.6% 1.4% 1.2% 1.5% 1.7% 2.1% 2.0% 2.6% 2.5% 2.9%
                     
[貸借対照表]                    
現金・預金 24,659 26,143 18,871 19,817 28,453 46,265 30,344 29,696 30,804 27,372
総資産 91,441 95,260 89,410 102,685 111,264 135,494 125,503 133,008 150,753 174,917
債務合計 7,641 6,923 4,098 2,730 2,943 2,951 2,983 3,011 3,163 2,925
純有利子負債 -17,018 -19,220 -14,773 -17,087 -25,510 -43,314 -27,361 -26,685 -27,641 -24,447
負債総額 57,661 58,122 52,004 63,500 68,947 85,287 79,383 80,883 85,963 104,109
株主資本 31,247 34,338 34,432 35,984 38,531 45,282 45,719 51,897 64,541 70,548
                     
[キャッシュフロー計算書]                    
営業活動によるキャッシュフロー 6,904 4,610 -2,476 5,543 11,320 20,457 -5,414 7,269 4,850 549
設備投資額 2,074 2,065 2,045 1,457 1,688 1,701 2,248 1,960 1,979 1,968
投資活動によるキャッシュフロー -2,267 -1,977 -2,091 -2,280 -1,600 -1,134 -2,198 -4,857 -1,816 -1,027
財務活動によるキャッシュフロー -1,551 -1,582 -2,861 -2,395 -1,200 -1,484 -8,632 -3,521 -2,354 -2,751
フリーキャッシュフロー 6,356 3,935 -3,204 5,138 10,672 19,770 -6,027 6,545 4,173 -176
                     
[収益率 %]                    
ROA 2.45 2.11 1.98 2.52 3.26 4.99 3.43 4.93 4.93 6.03
ROE 6.87 6.00 5.33 6.86 9.37 14.70 9.84 13.04 12.02 14.55
当期利益率 1.62 1.36 1.21 1.47 1.74 2.12 2.02 2.58 2.52 2.91
資産回転率 1.51 1.55 1.64 1.71 1.87 2.36 1.70 1.91 1.96 2.07
財務レバレッジ 2.80 2.85 2.69 2.73 2.87 2.94 2.87 2.65 2.44 2.41
[一株当り指標: 円]                    
EPS 44.6 39.1 37.2 49.4 71.3 125.7 91.2 129.5 142.2 199.5
BPS 621.2 682.8 704.2 736.0 787.4 923.6 930.2 1,055.1 1,311.4 1,431.9
一株当り配当 14.00 15.00 15.00 18.00 24.00 28.00 28.00 38.00 44.00 60.00
発行済み株式数 (百万株) 52.10 52.10 52.10 52.10 52.10 52.10 52.10 52.10 52.10 52.10

出所:Factsetのスタンダード基準による計算を元にオメガインベストメント作成、小数点以下四捨五入。