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Omega Investment株式会社

テンポイノベーション (Price Discovery)

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Profile

 店舗転貸借事業。不動産オーナーから店舗物件を借り上げ、飲食テナントに転貸する。売上高構成比(営業利益率): 店舗転貸借 93 (8), 物件販売 7 (29) (2023年3月期)

証券コード
東証PRM:3484
時価総額
16,154 百万円
業種
不動産業

Stock Hunter’s View

10月に持株会社体制へ移行。成長への“地固め”は着実に進展。

 テンポイノベーションは東京を中心とした首都圏1都3県で飲食店向けの店舗転貸借事業を展開。近年は店舗物件を中心に収益物件の買取販売を行う不動産売買事業や、店舗家賃保証事業へと領域を拡大している。

 柱の転貸借事業は物件数が順調に積み上がり、成約件数も直近6四半期で高水準を維持している。不動産オーナーから居抜き店舗を借り受け、飲食店の開業希望者に貸し出すというビジネスだが、コロナ禍では飲食店の閉店が相次いだ一方、都心の小型好立地物件などへの需要が強く、業績へのマイナス影響は限定的だった。

 2024年3月期、2025年3月期は持株会社体制への移行や積極採用など、将来の成長に向けた地固めの期間となるものの、業績は増収増益基調を保つものとみられる。持株会社への移行は会社分割による方法を予定しており、2024年10月1日付でイノベーションホールディングスに商号を変更する予定。

 なお、プライム市場の上場維持基準に向けては、配当方針や株主優待制度の変更など数々の取り組みの成果もあり、「1日平均売買代金」はクリアした。残すは「流通株式時価総額」となり、引き続き進捗状況が注目される。

 

Investor’s View

Buy。株価は一過性の利益率縮小を織り込み押し目にある。

 同社の魅力は非常に高いROEとその安定性にある。高ROEは優れた税引後利益率とEquity Multiplier (Asset/Equity)によるものである。同社は無借金企業であり、WACCは高い。が、ROICは十分に高く経済価値創出もプラスである。CF創出能力も高く評価される。

 年初来の株価の不調は、3Qが減益であり、前年比最終利益横ばいという2024年3月期会社予想を達成するのも精一杯ではないかという、短期的な懸念を織り込んだ結果と考えられる。

 確かに、転貸借店舗の積極的な調達と人材採用により足元の利益率が収縮していることは事実である。一方で、Stock Hunterが指摘している通り、トップラインは順調に成長している。四半期でEPSは変動が大きく、正確な予想は難しいが、長期のトレンドは安定プラス推移すると考えられる。

 首都圏飲食店の転貸借需要は常に旺盛であり、短期的なコストはいずれおさまり、EPSは再び潜在成長率に回帰するだろう。連れてPBRもプレミアムを取り戻すと予想する。同社の業績予想と経営環境に関しては弊社アナリストレポートに詳しい。

https://omega-inv.com/ja/2024/03/21/3484cn_3q2/

 経営陣が目標配当性向を2024年3月期から30%から40%に引き上げることも株価にポジティブである。